2009年9月29日火曜日

新しい雑誌の仕事とかDJ」とか






 

 知り合いの編集者の人が、今度、新しい音楽雑誌の刊行に向けて励んでいるんです。


 元々は確かミュージック・マガジンの編集部にいたはずなんだけど、今度のはシンコー・ミュージックから出すようです。雑誌、それも音楽関係の本は軒並み厳しいようで、そんな時期によく新しい雑誌が出せるもんだと、かなりビックリ。その本のことはいずれまた機会が来たらキチンとお話しようかと思うけど、そこで仕事の依頼があったんですよね。


 アンケートみたいなもので、そのテーマは「この50年でもっとも影響力のあると思うアーティストを3組選んで、その理由を書いて」というもの。何をどう書いたかのかは、ここでは書けないけど、実に難解なテーマです。個人的に、が原則とはいえ、ただ、好きなバンドとかを選ぶというのでは、いかにも説得力に欠けるし、また、好きでもないものを選ぶというのも嘘くさい。



 それにしても、みなさんの胸の内にもそういうモノってありますよね?『ロック史上、一番偉大なバンドは何か?」とかって、ロック・ファンなら一度は考えたことくらいあるんじゃないかな。ロバート・ジョンソンからランシドまで、人によりそういう想いはさまざまなんだろうな〜。


 ところで、今度の金曜日からまた懲りずに新しいパーティーを始めるんですが、それはHPに出てますから、そちらで確認して欲しいんですが、タイトルが凄い。「昭和洋楽パラダイス」ですよ。乃木坂の通称「星条旗通り」に面しているバー・クラブ「SONORA」のボスのマサミンから声をかけられ、このご時世、お客が来るかなんて保証はないけど、やるだけやろう、ってな気楽な感じで、彼のツテでDJを集めてやります。
 何よりその気になったのは、「ロンナイっぽい選曲はしなくていい、ってこと。だって、大貫憲章がDJっていうと、ほとんど「ロンナイ」風、パンク&ロックンロールなものを期待されちゃうんだもの。それもイヤじゃないけど、それって「ロンナイ」でやればいいんで、他では違うのやらせてもらいたいですよ。


 例えば月に一度、最終木曜日に原宿のレストラン・バー『SMOKE』で開催される「Last Thursday」はtokyo design flowというところの人たちがオーガナイズしてるんだけど、そこで出してるフリー・ペーパーにもあるように、彼らの思考は音楽にとどまらず、政治、社会、文化、産業、生活などのあらゆる人間の所業を検証しているみたいで、このパーティーもその一環にすぎないみたいです。
 この試みの原点にあるのは、家具のIDEEのボスの黒崎さんの奔放かつアカデミックな考え方で、ぼくは黒崎さんのそういう生き方の機軸みたいなものに共感して参加しているってとこですかね。


 ホントに還暦過ぎてもヤンチャな若者という感覚で、行動力の凄さにいつも圧倒されてます。こないだの「CROSSROADS」にもわざわざ来てくれて、メールで「良かった」と感想まで書いてくれました。エラい人はなかなかそういうことしないですから。自分なら行かないだろーなー、なんて思ったりして。


 そこであの「SMOKE」でかけた曲の一部をここに写真でザ〜っと紹介します。すんごいバラバラの選曲みたいに思うかもしれませんが、ぼくには、これでひとつの線と点でつながったモノなんですよね。自分の意識下の問題ですけど。そこだけは、「ロンナイ」でも「GRC」でもほかのどこでも同じです。あからさまに分かることはないけど、何となく分かる人には分かる、ってな感覚。


 キーはボウイです。それも「Starman」。この曲の感覚があの夜のDJの気分をおおむね支配していたんです。分かりづらくてすいません。でも、ぼくのDJってそういうモンです。意識のシナプスがやるうちにドンドン増殖して勝手に曲を選んじゃうんです。踊れるとか踊れないとか、そういう時は関係ないんですね。曲に聞いてください、って言いたい感じです。だからいつも面白いDJが出来るとは限らないんで。そこがプロとしてはツラいところでもあります。

 長々とありがとうございました。

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