2009年5月30日土曜日

LONDON NITE EXTRA御礼


ツアー中の二人組、さすらいの「魂のブリザード」な熱くそしてクールなEL SKUNK DI YAWDIE


飛び入りゲストで参加したジャズ・シンガーのAKIKOさん。てゆーか、昔からの友達「アッコ」です。来月発売されるロンナイ・トリビュート作品「HIT PARADE 』には、ロンナイ・マストな曲をゆかりのDJ諸君がREMIXしてます。ご期待ください!


ZOOT16 スペシャル・バージョン。右手からMURAJUN,トシミくん、SHJ。トランペットのユウジも参加してます。


 昨日は本当にたくさんのみなさんに来て頂き感謝感激!!

 やっぱり、週末でバンドもイイ、となると普段平日には「なんかなぁ〜」という方も足を運んでくれることが分かりました。新宿に限らず、今や盛り場でクラブ遊びを日課にしている、という人たちが激減してどこのクラブも四苦八苦状態ですが、やっぱり継続しててよかったです。多くの人から「週末に戻して〜〜〜」と言われました。そうしたいのはヤマヤマなんですが、お店の方針とのズレが現状は打開出来ずにいます。

 それと、初めて見る顔の人たちからは、「ロンナイ、初めてですがヤバイっすね」とか「オーヌキさん、どうしたらこんなにスゴイこと出来るんですか?」とかいろいろ声をかけられました。自分としては、今までずっと同じように自然体でやってきただけなんですけどね。

 ホメられて嬉しい反面、まだまだ知らない人たちがたくさんいることも分かり、そういう人にいかにロンナイを知らしめるか、大きな課題でもあります。潜在的にはまだまだたーくさん、お客さんになる人たちがいると思うんです。こないだの新宿OPENのイベント「華麗衆」でも見知らぬ若者?から「初大貫でしたが、思ってたより全然よかったです」と言われました。いったい、どんな想像をしていたんですかねぇ?

 これからもいろいろな形でいろいろな人たちと協力しながらやっていこうと考えています。パンクやガレージ、ロックンロール、スカとかのステレオタイプではない雑多な音楽が鳴り続けるロックなイベントでありたいですね。

 ZOOT16、EL SKUNK DI YAWDIEの諸君にも心から感謝します。そして、お客さんとフレンズたちにも。次回6月2日の火曜日レギュラーにも可能な限り、来て欲しいです。

 本当にありがとう!

2009年5月29日金曜日

5/27( WED)CROSSROADS で


この後のJUNGLE GYMでのDJに来たカッチンと電撃のギューちゃん。ギューちゃんからは、こういうトークは今は絶対必要です、と激励されました。サンキュー。


取り上げた1枚。XTCの名作『BLACK SEA』。Pのスティーブ・リリーホワイトの評価もアップしました。


ZE Recordsのコンピレーション『MUTANT DISCO」。KID CREOLE & THE COCONUTSやLIZZY MERCIER DESCLOUXそしてJAMES WHITE & THE BLACKSなどユニークな音源揃いのゴキゲンな1枚。


タカとCHABEとが何やら密談中?二人ともカッチンのサポーターですかね。


カウンター前で。こういう明るい店なんで、しかも、こじんまり。クラブのイメージも変わると思いますよ、ORGAN-BARでは。


 今回のテーマはすでに告知の通り、80年代前後のポスト・パンクな動きに焦点を当て自分なりの解説をつける、という、まぁ、形としては普段通りのものでした。

 ここんところ、国内外であの時代への再評価が高まり、先に紹介したようなサーストン・ムーアの監修による『NO WAVE』本が出たり、FRICTIONやLIZARDなどの国内アーティストに対する音楽ファンの熱い視線など、ポスト・パンクのムーブメントへの関心は増大していました。そういえば、こないだの青山ル・バロンでの「NEW OLDIES NIGHT」での気分もそういう感じのものでした。ジョニオは完全にお得意のTHIS HEATやTHROBBING GLITSLEなどのインダストリアルばかりプレイしてて、ガイジンの遠慮ないオネーサンから「踊れる曲かけて」なんて言われてました(苦笑)。

 もっとも、ぼくも昨日の原宿SMOKEでの恒例の「LAST THURSDAY」で、ジェームズ・ホワイトの「Contort Yourself」をかけたら、やはりガイジンから「ダンス・ナンバーをかけて」と言われましたけど。THIS HEATよりはダンスなんですけどねぇ。昔はあれでガイジンがよく踊ってたんですよ。

 とにかく、そんな時代の産物をいつものように、音楽と映像をまじえて語りました。BBSに、おいでになった方からお褒めの言葉をいただきましたが、音楽ファンからのそういう声には感激しきりです。

 次回もまた、皆さんとともに音楽体験をエンジョイできるように頑張りますので、引き続きご支援のほど、よろしくお願いします。

2009年5月25日月曜日

27水曜日のCROSSROADS


すいません。縦にスキャンしたら修正したのに出たのがコレでした。首痛めないでください(苦笑)


 相変わらず、なんやかや忙しい毎日です。インフルエンザも確かに心配だけど、それ以上に景気が一向に良くならないのは、ずっと深刻ですよねぇ。ワイヤーもお客さん来ないって実感してますが、ワイヤーだけの話じゃないですから。もう、あちこちのクラブが悲鳴あげてます。まぁ、もちろんクラブだけの問題でないことは言うまでもありませんけど。

 先日の『MODS MAYDAY」で、久しぶりに顔を合わせた地方在住の知り合いに「最近、地元はどうなのよ?」って軽く聞いたら、「いやー、もう全然ダメですよ。人がいないですから。」とゲンナリしてました。クラブ・イベントどころではない、って感じですね。

 けど、暗い顔してても始まらないし、せめて気持ちだけでも前向きに、って暮らすしかないです。やせ我慢でもとにかく今は耐えるしかないですね。或いは、発想を転換して、こういう時こそ新たなビジネス・チャンスだ!と考えるとか。
 個人的には、初めに書いたように案外忙しいんです。DJの依頼も多いし、取材やそのほか仕事がなんだか急に増えて来てですね。大金が転がり込む、というような話ではないけど、楽しくやれる機会が増えたのは嬉しいことだと思ってます。

 今週も明日、月曜から週末金曜日まで先週に引き続き、予定はビッシリ詰まってます。明日はデザイナーの菊池武夫さんのバースディー・パーティーでDJです。タケ先生はとはツバキハウス時代からの顔なじみ、というか、お世話になりました。あの頃は、ツバキとかその後のピカソとかで、よくお仲間を多数連れてこられてにぎやかで楽しい雰囲気いっぱいでした。

 そのほかの仕事についてはほとんどお知らせ済みですが、ここでまた水曜のオルガン・バーでのイベント「CROSSROADS」について改めてお知らせします。テーマは基本的には80年代初期の音楽シーンです。ロンドン、ニューヨーク、そして東京と、自分が見聞きして来たことをメインに音楽をかけたり、映像を見たりしながらお話をします。

 で、たまたま、知り合いの出版社から「NO WAVE」という書籍がCD付きで発売されるので、コレもついでに取り上げさせてもらおうか、と思ってま。ご存知の方も多いかと思いますが、これはSONIC YOUTHのサーストン・ムーアが監修した写真とコメンタリーとで構成されたドキュメントで、ちょうど80年前後のニューヨークのアンダーグラウンドなロックとアートな世界が、見事にまとめられています。James Chance&The Contortionsの写真に、FRICTIONのドラマーでRECと共にニューヨークに行ったチコ・ヒゲが一緒に写っているものもあります。ナツカシー思い出が甦る瞬間ですね。

 とりとめのない話になると思いますが、お時間あれば是非ロックな時間を一緒に過ごしましょう。21時半頃から23時過ぎまでやってます。この映像はそのコントーションズのもので画質はよくないけど、あの時代の空気が伝わって来るようです。

2009年5月18日月曜日

週末にいろいろと


ル・バロンで。完ちゃん出来上がり過ぎです!


MODS MAYDAYでのDJ。ほぼ60'sBeatでした。


MAYDAYのハコバンみたいな貫禄のTHE COLLECTORS。デビュー当初からのお付き合いです。


 先週の金曜、土曜はいろいろとあり、忙しくて原稿もまだいくつか残ってます。

 でも、ここにも書いて、つーか、写真で報告です。金曜日は写真はないんですが、いきなり渋谷センセイから呼び出されセーソクと3人で「Rocking On」の1969年特集のための座談会。まぁ、いつものように雑談みたいな音楽よもやま話です。6月発売のに載りますから、立ち読みでもしてみてください。

 土曜日は夜中にDJを2本かけもちでやりました。最初が恒例のチッタでの「MODS MAYDAY」でので、その後に青山のル・バロンで、高木完ちゃんやジョニオ、スケシンそしてロス帰りのヒカルたちとのパーティー「New Oldies Night」でした。バロンはあんまりDJ向きなハコではないんですが、パーティーには最適です。雰囲気は昔のディスコのVIPルームみたいな感じで、鏡張りでソファというスタイル。

 ジョニオくんはTHIS HEAT、THROBBING GRITSLEとかのインダストリアルなものをかけたらしいんですが、当然踊るようなものではないんで、それが彼の持ち味でもあるんですが、お客のガイジンの女性に「We Want Dance!」なんて書かれた紙を手渡されガチョンみたいでした。ぼくも、ツバキの頃はよくガイジンに「ロンドン・ナイトなのになんで日本の曲とかかけるのか?」と抗議?されました。ジョニオくんの気持ちはよ〜く分かりますよ。

 さて、今週も明日火曜がロンナイ(ゲストはTAGO!)で水曜は328での「ありえないぜロックン・ロール・ナイト」をROLLの馬場ちさんやGRCでおなじみのはせくんたちとやり、金曜日には新宿のOPENというハコで、GRCのDJでもあるオサダくんから誘われて50才以上のDJ限定企画「華麗衆」(苦笑)というイベントに参加します。

 ほかにも報告することはいっぱいありますが、とりあえず今回はここまで。みなさん、どこかで会いましょう!

 

2009年5月9日土曜日

最近の解説で


MASA ITO COLLECTIONシリーズの1枚、COCKNEY REBELの「美しき野獣の群れ」 EMI JAPAN TOCP-70737


 最近はCDの解説とかあんまり依頼が来ないんですが、まぁ、時代が違うというか、昔は待っていれば普通に来たんですけど。

 もう、現役じゃないと思われてるとまでは思わないけど、今のメーカーの制作担当者の人たちは仕事の量も質も変わって来てるんで、忙しくてついついお馴染みのライターさんに発注してしまうみたいです。それって、基本的に雑誌の編集者とかで、フリーのライターというか、昔ながらの音楽評論家ではないんですよね。

 それで、お呼びがかかるのは、昔の音源とかが多く、それも案外同じ人たちが持ち回りみたいにやってるので、そう簡単にお鉢は回ってこないんですが。その中で、今回ここに紹介したのは数少ない例外?のひとつで、と言ってもこれも見づらいかもですが、帯にあるように、伊藤政則さんからの依頼で、メーカーの担当者から直にではないんです。

 モノは70年代のイギリスの隠れた素晴らしいポップ・バンド、 Cockney Rebelの73年のデビュー・アルバムです。73年と言えば、ぼくが初めて海外に出た年で、大学4年の時です。すでに音楽評論家として仕事をしていました。レディング・フェスを見るために夏休みを利用してイギリスに行ったんですが、お金があんまりないので格安だった、いわゆる「南回り」経由での旅でした。今じゃ信じられないかもしれないけど、当時はまだまだ航空料金が高く、確か円相場も固定レートでしたから、つまり1ドル=360円換算で、そんなにラクには行けなかったんです。パキスタン航空であちこちの都市を回り、ベルギーまで行き、そこから乗り継いでロンドン、というスケジュール。
 途中、飛行機の故障とかまり、テヘランでは一度市内のホテルまで案内され、風呂を一浴びしたと思ったら、「出発です」なんてこともありました。で、38時間くらいかかってロンドンに到着した次第。

 そんな時代、ロンドンはグラム・ロックが全盛期で、街中でそんな曲がかかっていたのを思い出します。スージー・クアトロの「48クラッシュ」とかメディシン・ヘッドの「ライジング・サン」はよく聴いた気がします。その頃のぼくのお気に入りは、ロリー・ギャラガーにステイタス・クオー、フェイセス、リンディスファーンとかがメインでした。

 話が少しソレました。
このCockney Rebelはジャケを見ても分かるように、時代が時代なんでお化粧して服もサテンとか光り物系で、まず見た目はグラムです。この帯にも誰が書いたのか(セーソク?)「黄昏の欧州のモダニズムとロマンティシズムをグラマラスにドレス・アップして70年代のロンドンに舞い降りた禁断のヒーロー、スティーヴ・ハーリー率いるコックニー・レベルのデビュー作」という、息継ぎどこでするの?な長いコメントがあります。さらに「耽美と狂気の間に咲いたシュールでポップな逸品」ともあります。なんか大げさですよね〜。そこがいかにもセーソクらしい、といやそうなんですけど。
 ちなみに、これを来週の渋谷FMでの「ROCK YO TOWN」でミニ特集するんですが、音を聴いたカッチンいわく「この帯コメはない方がいいっすね〜。これ読んだらオレ多分聴かないっすよ」だって。
 そうかもですね。音を聴く前にイメージがある程出来てしまうと、それでイヤんなる人もいるでしょうから。何だよ、グラムか、とね。

 実際の彼らの音楽は解説にもキチンと書いたように、決してグラム・ロックの生き残りなんかではなく、グラムを通過した新たなイギリス流のモダニズムに貫かれたポップ・ロック、とでも言うべきもので、サウンドも広がりがあるし、音楽性もプログレ風からカリビアンなタッチまで取り込んだ面白いものです。10C.C.なんかにも通じるものがあるかな。

 出来ればCD買ってみて欲しいですね。ねじれたポップ感覚は、この時代に特有のものであり、イギリスのロックのある意味伝統的なセンスでもありますから。イギリスのバンドじゃないけどSPARKSとかも雰囲気は共通するし、先に出ててぼくが解説書いたビル・ネルソンのBE BOP DELUXEなんかとも似た部分はあります。まぁ、あの時代クィーンやバッド・カンパニーだけではなかったことは確か。

 また、時間あれば音楽話します。なんでロリー・ギャラガーがそんなにいいのか、とかチキン・シャックのギタリスト、スタン・ウェッブにそんなに入れ込むのはなんでか、とかね。CROSSROADSのブログ版です(笑)。

2009年5月4日月曜日

季節は花々に満ちて〜FLOWERS


 キヨシローくんのことでは多くの方々からいろいろなご意見やお悔やみの言葉を、個人的にいただきありがとうございます。

 あえて、ここに自分のコメントを載せなかったのは、BBSに書いたり、ほかのところでも感想など書かせてもらいましたので、重複するのを避けるのと同時に、あんまり、そのことだけに気持ちを連れて行きたくなかったから、ということもありました。

 ただ、思うのは、彼のような「存在」を失ったことは日本のロックにとって、実に大きく、また、取り返しのつかない損失であったと言う事実。これは、多分、ほかの誰にもフォローは出来ないでしょう。とはいえ、それをただ嘆いていても彼の意思にも反するだろうし、生きている我々が、彼の遺志を次いで先に進んでいかなければならないことは言うまでもないでしょう。

 彼の58年の人生はきっと、ほとんどが幸福な瞬間の連続ではなかったかという気がします。悔いは残るでしょうが、それぞれの人生の節目で。彼はその時にやりたいことをやり、喜怒哀楽の思いをいろいろな形で、我々にぶつけていたんだと思っています。

 季節は折しも春から初夏に移ろうという、まさに「若葉の頃」。いろいろな花々が街のあちこちに溢れて、自然の絶え間ない営みを教えてくれています。チャリで近所を散歩するだけでも、ジャスミン、あやめ、つつじ、などの花が目に鮮やかに飛び込んできます。

 FLOWERSの季節。

 そう言えばストーンズにそんなアルバムがありました。67年の7月に全米3位にランクされた編集盤です。今は、多分キヨシローくんもきっとお気に入りの曲がたくさん入ったアルバムです。5月4日は奇しくも「みどりの日」。オープニングは「Ruby Tuesday」でラストの「Sitting On A Fence」まで全12曲。素敵な曲ばかりの作品です。