2009年9月26日土曜日

Don't Look Back/BOB DYLAN

 こないだのCROSSROADSのテーマは、毎度おなじみの60年代でしたが、基本的には今盛んに話題になっている例のビートルズのリマスター盤BOX SETが日本国内だけのセールスですでに200万枚に届こうか、という記録的なものになっているのを受けてのことでした。


 それはそれで凄いことだと素直に思うんです。さすが、ビートルズ!と。いくらマイケル・ジャケソンでもマドンナでもセリーヌ・ディオンでもエルヴィスでさえ、こんなことは起こらないと断言出来ます。それくらい、ビートルズ、FAB4はグレ〜〜〜〜イトでモンスターなんです。

 
 とはいえ、じゃあ、あの頃この日本を含む世界中でビートルズの嵐が吹き荒れていた中で、みんながみんな、ビートルズに熱狂していたか、といえば、そんことはまるでありませんでした。このへんのことを、雑誌とかマスコミはあんまり触れません。あたかも、日本中がビートルズ・フィーバーにうなされていたかのような論調です。でも、少なくともぼくの周りでは、ビートルズの話題で盛り上がれる友人はクラスに2〜3人でした。ほとんどのクラスメートは無関心、でした。


 そういう事実も踏まえて、あの頃の60's Beat Popを改めて今一度ほかのアーティストもまじえて考えてみよう、という思いでやりました。


 ところが、いざ始めてみたら、なんと一番時間がかかり、熱気をこめて話をしたのはビートルズでもストーンズでもなく、ボブ・ディランでした。ディランに関しては以前にも何度かやりましたが、今回は、65年のイギリス・ツアーの模様をおさめた「DON'T LOOK BACK」の映像を見ながら、改めて気付いたことなどを話してあっと言う間に時間が過ぎてしまったんです。
 でも、ディランはあの頃、アイドル並みの人気スターで、それに対する彼自身の葛藤やフラストレーションが引き金になり、あらゆる場面で、あらゆるものに噛み付いていたことが画面からにじみ出ています。まさに「パンク」でした。


 ということで、みなさんにもチャンスがあればこの映像をキチンと見て欲しくて紹介します。国内版は以下のような概要です。
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メーカー/レーベルより
映画公開40周年の今年、ボブ・ディラン66歳の誕生日
新作DVD「ツアー65再訪(65 Revisited)」を含む
ファン待望のデラックス・エディション登場!
ROLLING STONE誌が選ぶロック映画オールタイムベスト10入選

◆目玉はディスク2のアウトテイク集「65 Revisited(ツアー65再訪)」。本編の演奏シーンは細切れだが、こちらはフルコーラズ収録!
◆ディスク1の日本版も2000年のUS版発売に遅れること7年。副音声は初の日本語字幕付加バージョン!
◆160pに及ぶブックレット+パラパラ写真冊子+デジパックをハコに詰め込んだ豪華ボックス
◆ブックレットは全台本と200枚に及ぶ写真を掲載したペーパーバック。'68年に書籍として発売されたが、現在は廃刊となっている貴重なアイテム。日本版では全翻訳をした冊子を添付。
◆歌詞の対訳を日本語字幕として表示する「うた字幕」を付加。ノーベル平和賞候補とも言われるディラン歌詞の世界を表情とともに堪能できる意味合いは重要!

●DISC1 本編DVD 「ドント・ルック・バック(DONT LOOK BACK)」
67年作品、ドキュメンタリー / 収録場所:65年4月~5月 UK
[内容]
65年のボブ・ディラン英国ツアーの模様を追いかけた映像をメインとしたドキュメンタリーフィルム。PVのはしりとも言われる「サブタレニアン・ホームシック・ブルース」の歌詞カードをめくる映像、フォークの女王ジョーン・バエズが同行するも、その関係を終わらそうとするディラン、ドノヴァンとの交流、取材記者を徹底的にやり込めるディランなど…名シーン満載の貴重な67年公開作品。なによりも、まだ23才のディランはピリピリとしていて、カリスマ性にあふれており、あまりにカッコいい! このフィルムはパティ・スミスをはじめとして後に大物になる多くのアーティスト達に多大な影響与え、その後の音楽シーンへの影響は計り知れないものがある。
副音声では監督自らが登場人物の解説や、ディランの素顔など貴重な事実を次々と語るなどこちらもまたエキサイティングな内容。もちろん副音声にも日本語字幕付き。

[収録曲]
サブタレニアン・ホームシック・ブルース / マギーズ・ファーム / 時代は変る / ラモーナに / ハッティ・キャロルの寂しい死 / ラヴ・イズ・ジャスト・ア・フォ-・レタ-・ワ-ド / 失われた道しるべ / くよくよするなよ / イッツ・オールライト・マ
等22曲

[本編出演]
ボブ・ディラン - 若干23歳 / アルバート・グロスマン - マネージャー / ボブ・ニューワース - ツアー・マネージャー / ジョーン・バエズ / アラン・プライス / ドノヴァン / アレン・ギンズバーグ

[副音声(1999年9月収録)]
ペネベイカー監督 / ボブ・ニューワース(ツアー・マネージャー)
副音声ではディランの素顔、映画制作にまつわる貴重な証言、ちらっと登場する人物の紹介等をしており、通常の映画と違い語られる内容はかなり重要! 2000年に発売されたUS版にも同じ副音声は入っていたが日本版が未発売であるため未だに副音声の内容は広く伝わっていない。

[ボーナストラック 未発表音源 静止画+音声]
ラモーナに(65年4月UKシェフィールド録音) / ハッティ・キャロルの寂しい死(65年5月UKロイヤルアルバート・ホール録音) / ラヴ・マイナス・ゼロ(65年5月UKニューキャッスル録音) イッツ・オール・オーヴァー・ナウ・ベイビー・ブルー(65年5月UKロイヤルアルバート・ホール録音)) / 悲しきベイブ(65年5月UKロイヤルアルバート・ホール録音)

[うた字幕]
歌詞の日本語対訳を字幕として表示する機能。表情と歌詞内容を同時に堪能できる重要な要素。

●DISC2 特典ディスク65 Revisited(ツアー65再訪)
ペネベイカー監督自ら新たに製作をした65分に及ぶ同映画のアウトテイク集。20時間に及ぶ撮影素材から厳選して、本編に収録されていない部分を編集。ディランのツアーや、ホテルでの弾き語り、ジョーン・バエズの独唱など計15曲(約40分)の演奏シーンを含む新しい映像作品となっている。
DISC1ではあくまで映画のコンセプトや意図がぼやけるのを防ぐために演奏シーンが細切れであったのに対し、DISC2では「ラモーナに」「イッツ・オール・オーバー・ナウ、ベイビー・ブルー」「イッツ・オルーライト・マ」などが1曲丸ごと収録されている。またジョーン・バエズとの仲むつまじいシーンやファンに対してじっくりと接しているシーンなど、DISC1では「冷たい男」として描かれているディランの柔和な面が見られるのも興味深い。また作曲のシーンで「Everybody Knows But You」という、未発表の曲をピアノで演奏しているシーンもあり、はじめて公開される楽曲という意味でもかなり貴重!

[副音声]
ペネベイカー監督 / ボブ・ニューワース(ツアー・マネージャー)
収録機材の秘密や、音声収録の工夫などをたっぷり語っている。この映画はモノクロであったことでマーケティング的に広くロードショーされる事が難しかったという事情があるが、なぜあえてこの映画をモノクロで撮影したのかなどの秘話が明かされる。この作品がどうして音楽ドキュメンタリー映画の先駆けになりえたのかが克明に語られているため、映画ファンにとっても非常に有用な証言が満載である。

[収録曲]
くよくよするなよ / ラヴ・マイナス・ゼロ/ノー・リミット / ラモーナに / イッツ・オール・オーバー・ナウ、ベイビー・ブルー / 悲しみは果てしなく / ハッティ・キャロルの寂しい死 / イッツ・オールライト・マ / 時代は変る
等15曲

●ペーパーバック&日本語訳冊子
200点に及ぶ写真とともに、映画本編の全セリフを掲載した160ページに及ぶ、これまた貴重なアイテム。68年にペーパーバックとして発売されたが既に廃刊となっており、この機会に復刻! 日本版では、この翻訳を別冊子として付加。字幕の日本語訳は文字数の制限があるため、実はかなり要約、意訳されているのに対し、日本語冊子では全訳を掲載。すごい勢いでまくし立てるディランの言葉を全てを理解するにはこの冊子が必須となる。翻訳はディランの元担当ディレクターであり、日本屈指のディラン研究家でもある菅野ヘッケル氏。
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 ここではその一部をYOU TUBEから。イギリスのディランと言われた頃のドノバンがいて微妙な空気感が面白いんですよね。





 


 

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