2009年12月30日水曜日

冬のプログレ2

  夏はレゲエ、というようなことが一般に言われてから、何となくそうなのかぁ、という空気が満ち満ちてもう随分になります。夏=レゲエ、というのはどこにも何の根拠もないんですけどね。イメージでしょうかね、やっぱり。

 そういう意味では、冬はプログレ、というのも同じようなものです。別に冬場だけに限ったものじゃないですから。ただ、イメージ的に、クールな感じのするサウンドが冬をイメージさせるというだけです。もちろん、言うまでもなく、みなさんはお分かりだと思いますけど。

 それはともかく、プログレってコトバは聞いたことあるけど、バンドや曲はよく分からない、という人も多いんじゃないかと。KING CRIMSONやPINK FLOYD、YES、E.L&Pあたりは、洋楽ファンなら一度は耳にしたことあるはずです。こないだは、イタリアのPFMを紹介しましたが、クラシカルな雰囲気の優雅なサウンドと曲想が彼らの魅力の大きなポイントであることは、誰もが認めるところでしょう。

 その意味で、同じような、叙情派のプログレ・バンドはいくつかありますが、中でも70年代の始めから半ばにかけて本国イギリスはもとより、ヨーロッパやこの日本で人気のあったのが4人組のCAMEL。キーボードのピーター・バーデンス(02年に死去)とギターのアンディ・ラティマーの二人が中心となるこのバンドは、73年にデビューし、75年に『Snowgoose』という傑作を発表し、一躍人気者になり、その翌年に発表した『Moonmadness』で確固たる地位を築きあげました。ただ、その翌年77年にピーターが突然の脱退を表明し、その勢いは二度と上昇することなく、自然消滅していったのです。
 ちなみに、Wikpediaには以下のような記述があります。
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 ラティマー、ファーガソン、ウォードの面子で活動していたローカルバンドに、すでにゼムやソロ活動でキャリアを重ねていたバーデンスが加入。キャメルが結成される。
初期はラティマーの哀愁漂うエモーショナルなギターとバーデンスの軽快なキーボード、アンディ・ウォードの多彩なドラムを軸に、美しいメロディをテクニカルな緊張感のある演奏で聴かせていた。
『MOONMADNESS』発表後、まとめ役的存在であったファーガソンを演奏能力の問題から解雇、元キャラヴァン(CARAVAN)のリチャード・シンクレアを後任に据え、ゲストメンバーとしてメル・コリンズ(後に正式加入)等を迎えて活動。
『BREATHLESS』収録後、バーデンスがラティマーとの軋轢から脱退し、ヴァン・モリソンのバンドに加わる。後任に元キャラヴァンのヤン・シェルハース、さらにツアーメンバーとしてやはり元キャラヴァンのデイブ・シンクレアが参加。オリジナルCAMELより元CARAVANメンバーの方が多くなり、CARAMELとあだ名される。
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 ここでは『Moonmadness』から「Lunar Sea」のライブ映像を紹介しておきます。どこかで聞いたことのあるタイトルですよね、「ルナシー」。

2009年12月28日月曜日

冬の空と木々とPFM














 冬空に突き出すような葉を落とした木々を見ていたら、その空の威厳に満ちたような光景にしばし見とれてしまいました。

 自然の生み出すさまざまな風景、景観はいろいろなメディアで見慣れているのに、身近なところにも、素晴らしい世界があったんだな、と妙に畏怖の念みたいなものが自然に心にわき上がりました。エコとかロハスとか、そういうことでもなく。

 そんな光景を見ていてフト思ったのが、こういうシーンにはプログレが似合うな、と。まぁ、妄想ですが、それでも、どんな折にも音楽とリンクするのは昔からの習性みたいなものなので、ぼくには普通です。12月、と聞くと、何故かBEATLESの「恋を抱きしめよう」やフォークルの「帰ってきたヨッパライ」とかが心に浮かぶんです。遠い記憶が甦るんでしょうね。その2曲なのが何故かはわかりませんけど。


 プログレでもいろいろ種類はあるわけで、その中でも、ぼく的には真っ先に思い浮かぶのはイタリアの70年代初めに出て来た、PFM。元々はプレミアータ・フォルネリア・マルコーニという長い名前でしたが、すぐに頭文字を取ってPFMが正式名称になりました。彼らのイギリスでのデビューは1973年で、キング・クリムゾンの歌詞担当で知られていたピート・シンフィールドに見初められ、彼がその年に設立した新しいレーベル「マンティコア」からデビューしました。作品名は『PHOTOS OF GHOSTS」(現在の市販品はビクターからも紙ジャケでVICP-60809)
 ちょうど、その頃、ぼくも初めてのイギルス旅行中で、彼らのレディング・フェスでのステージも見ていました。さらに、幸運にも彼らを取材することも出来たんです。会ったのは、ロンドン市内(かなりアバウト)で、パブかカフェだったか、とにかく、そういう場所でバイオリンのマウロ・パガーニとキーボードのフラヴィオ・プレモーリの二人にぼくと通訳兼カメラマンの人の4人だったような気がします。
 英語は今もロクに喋れませんが、彼らもまだイタリアから来たばかりで似たようなものだったので、互いにゆっくりとした会話になり、それが逆によかったみたいで、互いにぎこちないながらも、何とかコミュニケートすることが出来ました。


 彼らの音楽の基礎にあるのはクラシックで、そこにイタリアンなフォルクローレなどの要素が加味され繊細かつ情熱的な叙情詩のような世界が展開されていて、もちろん、技術的な部分も見事で、ぼくには実に入りやすいものでした。特に印象的なのがそのデビュー・アルバムのハイライトのひとつでもある「River Of Life」は今でもラジオなどでことあるごとにプレイしていて、イタリアン・シンフォニック・プログレの名曲中の名曲だと思っています。

 彼らについてはWIKIPEDIAに以下のようなコメンタリーが出ています。参考までに紹介します。でも、CDをキチンと聴いてみて欲しいですね。
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Photos of Ghosts
P.F.M. の スタジオ・アルバム
リリース
1973年9月
録音
1972年
ジャンル
プログレッシブ・ロック


レーベル
マンティコア・レコード
プロデュース
ピート・シンフィールド
P.F.M.
クラウディオ・ファビ

1971年イエスやディープ・パープル等のイタリア公演で前座を務めてイタリアの聴衆への認知度を高めていった。そして1972年3月、ルーチョ・バッティスティのレーベルであるヌメロ・ウノ(Numero Uno)から、アルバム『幻想物語』でデビュー。イタリア国内チャートで最高4位まで上昇し、さらに同年暮れにはセカンドアルバム『友よ』をリリースした。これと前後してELPのイタリア公演の前座として出演し、それがきっかけとなってグレッグ・レイク及びピート・シンフィールドに注目されてイギリスに招かれ、『友よ』をベースとした英語詞主体のアルバム『幻の映像』を制作、1973年3月にロンドンのABCフラム劇場でイギリスでの初ステージを実現し、さらに8月のレディングのロック・フェスティバルに出演。このステージが聴衆から高い評価を得た。この時のラインナップはフラヴィオ・プレモーリ(キーボード・ボーカル)、フランツ・ディ・チョッチョ(ドラム・ボーカル)、ジョルジオ・ピアッツァ(ベース)、フランコ・ムッシーダ(ギター・ボーカル)、マウロ・パガーニ(バイオリン・フルート)の5人編成だったが、9月にマンティコア・レーベルから国際デビューした前後に、ベースがピアッツァからアレアに在籍していたヤン・パトリック・ジヴァスに交代した。

12/23(wed)CROSSROADS報告


右ー信頼出来るロンナイっ子U-ichiくんがヘルパーです。器材準備から映写など彼が自腹でやってるんです。エライ!


カメラで撮ると明るくなるんで「キタネ〜よ」と言いたくなりますわ。普段クラブ明かりついてないっすからネ。


「CROSSROADS」の後にはKatchin'のDJイベント「Oscillators」があります。こないだは、そのゲストDJつーことで、bくがDJしました。もちろん、60〜70年代ロック・クラシック全開バリでした。Led Zepplelinの「How Many More Times」やっぱ、いいわ〜!



 こないだの水曜日、23日、祝日でしたが、今年最後の「CROSSROADS」をいつものように渋谷のOrgan-Barでやりました。祝日ということもあり、いつもより少しだけ早めの午後9時からスタート予定で、でも、やっぱり多少オシて、9時15分ころからになりましたけど。

 今回は、前にも一度やって好評だった、「リクエスト大会」を企画してみました。すでにご承知とは思いますが、これは来てくれるお客さんに、自分のリコメンドを持参してもらってそれを皆さんの前で紹介する、というやり方です。携帯サイトのBBSにも書き込みがありましたが、多くの方に参加してもらい、それがまたみなさんとても音楽熱心というか、マニアというか、素敵なものを持って来てもらい、おおいに一同でそれをエンジョイした次第です。

 演目は、Poguesの「ニューヨークの夢」のPVから始めて、B.B.KINGのライブでのエタ・ジェイムスのボーカルにドクター・ジョンがかけあいで参加する場面、マイブラことMy Bloody Valentineの名作「Loveless」を紹介し、ジェイソン・フォークナーのイケメンぶりを披露して(ぼくがかける曲を間違えて、シュガー・レイの懐かしい「Every Morning」に変更したりなんてこともありました!)、リイシューされたストーンズの「Get Ya Ya's Out」のDVDでの69年のライブ映像で客で来ていたジミヘンやジャニスの在りし日の姿を確認したり、クリームのロイヤル・アルバート・ホールでの「フェアウエル・コンサート」を見たり、日本の誇るロック・バンドで近年復活したFlower Travellin' Bandの「Make Up」を聴いたり、などなど、ホント、ここに集まるみなさんはなんて音楽愛の強い人たちなんだろう!と、ぼく個人かなりモチベーションがあがりました。

 ジャンルを超えて、時代や国境も超えて、いろいろな音楽の豊かさに触れるという、このイベントの趣旨をみなさん、よ〜く理解されてるんですよね。その意味で、今後もこのイベントは継続したいし、というか、もっともっとあちこちで開催したいです。音楽話の出来る環境というものが、この何年も生活の中にほとんどない、少なくともカラオケやライブくらいしか、音楽を共有する場面がない、という悲しい状況を何とか打ち破らないと、という思いで始めた「CROSSROADS」は、2年以上かけてようやく小さな芽が出て来たように思えます。どげんかせんといかん、は宮崎や政治だけの話じゃないんですよね。

 ここまで参加してくれたみなさん、毎回のように来てくれているみなさん、そして応援してくれるウチのU-ichiをはじめとするスタッフ、Organ-Barの関係者、などここに改めて感謝します。特に、ぼくのあちこちにばらけるトークを毎回録音してくれて、さらに時間をかけて編集して、その上でYOU TUBEにアップしてくれているYさん、ホントにありがとう。

 ロックがハバを利かす世の中にするため(キヨシローくん談)に、ぼくの出来ることを少しづつやっていきますので、応援よろしくです。

2009年12月23日水曜日

X'masロンナイの写真を追加

 すんません。まだ出てないよ〜〜〜ってお方がいました。

 もちろん、みんなオールド・フレンズですよ。



Anipunkで出てくれたHigo-Vicious。彼はブランドRISKもやってます。心の優しいお兄さんですから。


Anipunkのみなさんのうちの2名。右は確かリョウとかいうドラマー。左は、忘れました!!ゴメンね!!


左端の佐藤くん率いる「うらすじ」軍団。彼らも地道に着実にDJイベントなどしていて、ぼくも出たことあります。クドカンもいたなぁ。


左は出を待つFxxkin Buster WATARU BUSTER!来年の干支を意識したの?彪柄みたいですけどネ。

2009年12月22日火曜日

LONDON NITE X'mas Special 2009御礼#2


チェリコのヒロミツ。ここではベースですが、ヨシヤとやってるRadiotsではギター/ボーカルです。チョー好青年。


DJ Cobraのプレイはやっぱりロカな感じです。ロンナイ歴は相当長いからツボ心得てますね。


サンタ姿でDJしてます。この格好にもとうに慣れました。てゆーか、一年の締めです。


SPEEDER-Xのふたり、達也くんとKenKenとでスリーショット。日常的に非日常なふたりの存在感。


一番早い時間にやってくれたThe Moonlightsと。左はDJで彼らのプロデューサーでもある稲葉達哉くん。

LONDON NITE X'mas Special 2009御礼


大貫サンタとU-ichiトナカイ。名コンビとの評判です(苦笑) 



SPEEDER-Xのツーメン・ユニットは人力爆走列車さながら。


タイセイが吠えまくりナオキのギターが空気を切り裂く。それこそがSAの魅力です。


ラスティックでもアイリッシュでもいいんですが、とにかく溌剌元気な楽団Cherry Cokes。


今年も貫禄のステージでした。増子アニキの掲げる「漢」の心意気を謳うR&Eに感服しました。



 今年も無事にロンナイ恒例の年末行事としてのイベントである「LONDON NITE X'mas special」を終了して、正直毎回そおうなんですが、ホッとしています。

 お客さんも去年よりは少なかったとはいえ、フロアーはほぼ埋め尽くされるまでの盛況でした。これも、ひとえにサポートしてくれるみなさんや、バンド、DJなど関係者のみなさんのおかげだと感謝しています。毎回言う事ですが、ここまで29年間も継続出来たのは、お客さんや協力してくれる人たちがいたからで、それがなければあり得ないことだと思っています。


 今年も、バンドは、怒髪天にSA、Oi-SKALLMATEなどの「常連」フレンズに加えて、昔からの仲間によるANIPUNKや中村達也くんがRIZEのベース、KenKenと組んだ暴走人力マシーンSPEEDER-Xに若手のCherry CokesとThe Moonlightsという今までで一番多い(はず)7組が参加してくれて朝までブットばしました。実際、どのバンドが良かったとかいうのはないんですが、みんな「ロンナイ」ということで、普段よりもハイ・テンションでプレイしてくれたことだけは確かです。


 中で、あえて言うなら、Cherry Cokesの奮闘ぶりは驚異的でした。彼らの出番はバンドでは一番最後、というより、イベント自体でも終盤の朝方近い午前4時頃。新人さんには、早いか遅いかどちらかしか時間が空かないので、ぼく自身タイムテーブルを決めるのには一苦労しています。みんないい時間帯でやりたいのは当然ですからね。中でも一番いやがられるのが最後、朝方の時間帯です。そりゃ、お客さんは少なくなってるし、いい加減疲れてて反応鈍いし、待ち時間が長いし、いいことほぼありませんから。でも、誰かがやらないといけないので、毎回そこに気を遣うんです。頭とお尻ですね、難しいのは。



 その不利な状況の中で、しかし、Cherry Cokesは圧倒的なパフォーマンスを繰り広げ、残ってるお客さんをほぼ全員奮い立たせていました。日本のPoguesとかいう声もありますが、そういう評判のバンドはこれまでいくつもありましたが、その喩えがむしろ不必要と思えるような、彼ら自身のハートフル&ソウルフルなパフォーマンスを、あの場面でやりきるところに、本当に驚きました。それは、多分あそこにあの時にいたみんながそう感じたはずです。増子アニキはじめ多くの出演バンドのメンバーが遅くまでいたのは、チェリコ(Cherry Cokesの略称)のステージを見ることが主な理由だったのかも、です。KenKenも見終わって一言「凄いや、さすがだね」。



 ぼくは怒髪天とSAの間の20分、最初のDJをしました。時間が少ないので普通よりいささかトバシてアゲアゲ系のDJでしたが、サンタ姿でブースにいると自然と「年末が来たんだなぁ〜」っていう思いがしてくるんですよね。お客さんの反応もすこぶる良くてやっていて気持ちがノッて嬉しくなります。この喜びをみんなと分かちあいたい。という気持ちでDJしています。クッサいすね〜、でも、真実ですから。


 結局、時間が少しオシたんで、2回目はDJ Cobraと一緒にやることにしました。彼はチッタにあるバー「アティック」のボスで、ロカビリー・ナイトのDJだったヤツで、川村カオリちゃんをツバキに連れて来て紹介してくれたり、The Teardropsも紹介してくれました。だから、相当長いつき合いですね。MCをやってもらうこともよくあるし。Cherry Cokesの後もまだお客さんはたくさん残ってくれて、エネルギーをいっぱいもらいましたね。日本中いろんな所から来てくれているオールド&ニュー・フレンズたち。本当にありがとうです。


 まだ、沢山言いたいことあるんですが、このへんにしときます。とにかく、来年が節目の30周年ということもあり、この先も自分が元気でみんなと音楽の旅を「ロンナイ」を通してしていけたら嬉しいんです。みなさんも、だから、元気で過ごしていただきたいです。Never Die Never Surrender!!! Keep On Rockin'


 

2009年12月19日土曜日

ちなみにCDRの曲目表です

 今夜、物販でお買い上げの方からホンのわずかですが、気持ちです、な感じでプレゼントさせてもらうCDRの曲目表を参考までにここに載せておきますね。

 先着順と書きましたが、一度に全部ということではなく、その時の状況を見てお渡しするということです。現場の判断に任せますが、何しろ10枚くらいしかないので、もらえない人がほとんどかも、ですねぇ。すいません。

 来年1月22日の金曜日に、渋谷のOrgan-Barでまた「ロンナイ」を「新年会〜ニュー・イヤーズ・パーティー」として行いますので、そこでもまたお配りする予定です。よろしくです。

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LONDON NITE Dec'09 By 大貫憲章
T-1 谷間のバラ/ The Blazers  
T-2 Little Sister / Nico
T-3 Twelve Day Lover / Peter Gallway
T-4 Subterraneans / David Bowie
T-5 Fresh Blood / Eels
T-6 I Put A Spell On You / Screamin' Jay Hawkins
T-7 Harlem Shuffle / Bob & Earl
T-8 Time Of The Season / The Zombies
T-9 The Bitterest Pill / The Jam
T-10 We Sell Soul / The Spades
T-11 Headdress / Amazing Baby
T-12 Last Year's Snow / The Cribs
T-13 Down At My Place / The Lionheart Brothers
T-14 Dancin' With Santa / The Trashmen
T-15 I Fought The Law / The Bobby Fuller Four
T-16 Terry / Tracey Ullman
T-17 The Boy I Left Behind / Theoretical Girl
T-18 Merry Xmas Everybody / Slade

2009年12月18日金曜日

明日のロンナイX'masにてCDプレ


ただいま製作中です。手作りそのもの。手書きだし。曲目表は付いてますよ。



 いよいよ、ロンナイ・クリスマスも明日に迫りました。みなさん、来てくれるかな???・・・・・・・???

 まぁ、とにかく頑張ります。で、毎年というか、だいたい昔からお配りしてる自分の作った手製のロンナイCDRを今回も物販をお買い上げの方の中から、ごくごく10人くらいという数ですが、プレゼントします。抱き合わせです。すんません!!

 でも、コレが案外淋しく今この時間にひとりでコツコツⅠ枚づつ手作りしてるんですよね。来週のCROSSROADSでも同じように配るんですが(内容は違いますが)、せめてもの音楽普及活動の一環です。

 てなわけで、明日はヨロシクです。

2009年12月16日水曜日

12/18 23:00-年末恒例?NHK-FM「ワールド・ロック・ナウ」


左から大貫、渋谷陽一、伊藤政則(敬称略)のオヤジ・ロックス!


 こないだの月曜日に風邪によるリーゲー厳しき中、キチンと15分遅刻して収録に行って来ました。

 まぁ、このメンツで集まるのは実際、この年末の番組の時くらいです。あ、でも、最近は『Rockin' On」の座談会とかでも会うことがありますが。何にせよ、もうかれこれ40年近く同業で付かず離れずという関係でいるなんて、今でも実感がないんですよね。そんなに時がたったのか?というような感覚です。成人式を2回迎えるくらいの年月なのに!

 番組は言うまでもなくNHK-FMの渋谷陽一くんの「ワールド・ロック・ナウ」という、素晴らしナウいセンスが光るタイトルのもの。もっとも、ぼくは同じNHKのAMでしたが、それより前に「若いこだま」っていうタイトルの番組を担当さてもらいましたが。

 さて、何をやるのかというと、年末ですから、やっぱり「今年のベスト・アルバム」というくくりで、今年を振り返る、みたいな企画です。フツーですね。ちなみに、ぼくは同じようなことを「ロンナイ」と「RYT」でもやっています。問題は、皆さんがおっしゃるように、この3人が揃って互いの意見を交わし合う、という点でしょうね。60近いロックなオヤジが雁首揃えて、「あ〜でもない、こ〜でもない」と主義主張を熱く語るってのがポイントでしょう。ぼく自身もそういう意味で、この番組は聴いて楽しいですからね。自分がDJしている番組はほぼ聴かないんですが、これは別物なんです。

 ということで、放送はあとわずか。金曜日の夜11時から2時間。そう、去年より1時間増えて2時間番組になりました。NHKのディレクター?の方は、この分だと来年は2時間半くらい必要ですね、なんて笑ってました。いや〜、このくらいでイイんじゃないかな。

 再放送もあります。翌週の26日土曜日の午後2時から4時まで。いい時間帯いただいてますよね。これも、聴いてお便りをくれる皆さんのおかげだと、3人とも感謝してます。何がどのように飛び出すやら。是非お聴きください。もちろん、「ロンナイ」や「RYT」も休まずやりますから、そちらもお願いしますね。


 

2009年12月8日火曜日

名古屋LONDON NITE レポート#2

 写真の続きです。





名古屋LONDON NITE レポート#1








  12月恒例?の名古屋のロンナイ、無事に盛況のうちに終了しました。ここに、改めて関係者、スタッフ、そしてみなさんに感謝いたします。本当にありがとう。そしてお疲れさまでした。

 名古屋は何度も言いますが、地方のロンナイで、一番古くからあるもので、20数年になります。ここんとこは、栄のクラブ「JB's」でやらせていただいてます。なんだか、年に一度しかいかないくせに、妙に懐かしい感じさえします。ちょっと前まで向かいはコンビニでしたが、去年から?酒屋に変わってましたね。時代の流れがこんなところにも、ってところです。

 今回はゲストにカオリのよき相方で、自身もDJ&モデルなどで活躍中の坂田カヨさんに来てもらいました。カオリがロンナイでDJしたのはいくつもありますが、中でもここ名古屋では印象深いものがあります。


 カヨちゃんのDJもカオリと感覚的に通じるものが多々あり、とにかく、ロックでダンスなもの、ジャンルを問わずに新旧洋邦いろいろな曲が飛び出してくるので、みんな自然に身体が動いてしまうみたいです。それに何と言っても、「華」があるんですよね。それもおる程度オトナの女性の。

 そんなわけで、今回の名古屋ツアーも集客の面からも内容的にも上々で、楽しいパーティーになったと感じています。実際、開場前にはすでに行列が出来ていて、みんながこの日の来るのを待っていたことが分かった、とスタッフの男子が嬉しそうに話してくれました。そのスタッフの諸君にも、今回、少しだけでも話すことが出来てよかったし、お客さんたちともスレ違いざまに「オーヌキさん」と声をかけられ「お?!よろしくね」なんて返したり、時間が空いた時には一緒に写真を撮ったりもしました。
 こういう「ふれあい」つーヤツはやっぱし、大事だと思うんですよね。でも、こちらから誰かれなく話しかけるのも気まずいし、なかなか難しいんですよ、タイミングが。最近はそれでも、名古屋に限らず、会場内がなごやかで、金沢でもそうだったように、ちょっとしたタイミングでうまく言葉掛けが出来たり、意思の疎通がウマイこといってたような感じはしてます。

 
 DJはおなじみのU-ichiにヒカルとSHJにぼく。そこにイレギュラーで普段から仲良くしているお客さんで飲み友だちの女性(ロンナイにはツバキ時代から通っているお姉様)のYU-TAが参加して、あとは名古屋のチーム・ヒデオ(と呼ぶのかどうか?)が前後をかためてくれます。一番アゲアゲなのは、やっぱりヒカルのパンク・タイムですが、それでも、近年はお客さんも変わり、パンクやロカビリー以外のロック、例えばマンチェ系とかグランジ系とかグラム・ロック系とか60’S系とか、レンジの広いファンが増えているようです。もっとも、ロンナイでは昔からそういう幅の広いロックを紹介して来ましたから、その意味では今まで通りなんですけどね。


 ところで、驚いたことにいきなり現れたのが、中村達也くん。そう、地元出身のあのキテレツ・ファナティックなおいらはドラマー、な人です。ツアーの途中で偶然名古屋にいて、寄ったとか。いきなり挨拶代わりに噛み付かれました。肩をパクッて。だから、「イテェ〜な〜」とすぐにぼくも同じように噛み付いてやりました。「オアォウ〜〜〜!!」と目を丸くしてました。いつも恥ずかしがり屋のおバカさんですが、そこがナイス!なんです。帰り際に「RECによろしくね」とひとこと、言っておきました。FRICTIONのライブらしいんで。
 ちなみに、珍しく?ボンデッヂ・パンツをはいてたので「おっ!ボンデッヂじゃん、珍しいねぇ」と言うと、なんと「ウン、自分で作ったの」だって。器用なんだわね。不思議なお方です。


 ほかにも元SAのドラマーだった人とか、カオリちゃんとも交流のあった坂田のお仲間とか、来年2月にZOOT16がライブでいく四日市のオーガナイザーの人とかいろんな人(普通にいつも来てくれている常連さん以外にデス)と会うことが出来たのもよかったかな。

 「世界のヤマちゃん」の手羽先も食えたし(東京にもありますが)、名古屋はえ〜よ、やっとかめ、を満喫した一日でした。テリーちゃん、今度は同じ日に出張しないでね。(B.P.のテリーくんじゃないです。)モリッシーはいたのかな?ショーバヤシとリエママはいたけど。

2009年12月4日金曜日

祝 ULYSSES創刊!!


久々の素晴らしい音楽雑誌と言える「ULYSSES」。装丁から文章、写真、全部がブリリアント!そのもの



昔の雑誌にはよくあった付録がついています。ジミヘンやブライアン・オーガー、さらにはライザ・ミネリにコニー・フランシスなどの懐かしいモノクロの写真のPOSTCARD.




デヴェンドラ・バンハートのメジャーからのデヴュー盤で6枚目新作「What Will We Be 」ワーナー WPCR-13705



 実に素晴らしい音楽本というか音楽雑誌が先月創刊された。

 この「不況」の闇夜に一筋の光明のような、ぼくらの行く手を小さな、しかし、はっきりと照らし出すような存在としての音楽本が11月半ばに刊行された。そのタイトルは「ULYSSES」。音楽雑誌のタイトルとはとても思えない。古代ギリシャ神話の英雄ユリシーズを冠した本なんて、あるとしたら、いわゆる文芸本の類い、アートな感覚のものくらいだろう。

 しかし、それはある意味事実でもある。この本は、音楽、それも洋楽を主たる題材とした、まぁ、普通に言えば「ロック雑誌」である。しかし、そんじょそこらの音楽雑誌とは無関係なくらいの隔たりがある。ストーンズじゃないが、「百万光年の彼方」くらいだ。

 この本はかつて「MUSIC LIFE」で日本中の洋楽ファンを喜ばせ、いろいろなことを教えてくれた出版社、シンコー・ミュージックから出されている。シンコーには今も「CROSSBEAT」なるロック雑誌があり、系列のバーン・コーポからは相変わらず「BURRN!」が出ている。ほかにも多くの単行本も。実はこの本も形式的には「別冊クロスビート」とサブタイトルされている。定期刊行されるようだが、月刊というのではない。

 この「ULYSSES」の凄さは、一口に言うと、こだわり、である。なんのこだわりなのか?それはここで言うことではないと思う。みなさんが実際に手に取って感じ取ってもらいたいのだ。
 ただ、言えるのは、こういう感覚の音楽雑誌は、もう何年もなかった。いや、音楽本に限らず、学術図書関係やハードカバーの文芸書などを含め、このようなセンスと感触の本はぼくは随分見たことがなかった。もちろん、「MUSIC LIFE」とも違うし、「ROCKIN' ON」とも違う。ごく初期のまだページ数も少なかった頃の「NEW MUSIC MAGAZINE」にわずかな面影を見いだすくらいか。

 マニアックなファンジンのようでもあるが、こだわり、という点ではそういう見方も出来る。でも、この微細で完璧なまでの文学的、芸術的な論理性とリリシズムはファンジンには普通見られない。

 それもこれも、ひとえにこの本の首謀者で執筆から取材、アートディレクションまでトータルに行っている河添剛さんの存在ゆえだろう。河添さんとは近年知り合った(彼は大昔からぼくのことを知っていたらしいようだ)のだけど、会ってビックリ、話をしてさらに仰天、という人だった。繊細なアーティストであり、同時に大胆な戦術家のような感じの人とでもいうのか。とにかく、剛直でありながら柔和で細やかな人だ。

 記念すべきこの創刊号の表紙は、最近とみに話題のシンガー/ソングライター、ヒューストン生まれのベネズエラ育ちの異能の若者、デヴェンドラ・バンハートだのどアップ写真。OASISでもAEROSMITHでもなく、まだ一般には未知の素材の若者を選んだのだ。そこのところからも、つまり、この本は「一般」とか「大衆」とかというセールスの上でこれまで重要と思われていたポイントを無視していることに気づくのだ。そう、普通とかみんなとか、そういう曖昧なメジャー概念になんの意味もないことを、この本は示している。常識なんてクソくらえ!なのだ。そんな過激さも、穏やかに潜めている。

 さて、あとはみなさんが書店でこれを探して購入するだけ。ぼくの出番はここまで。でも、きっとよくも悪くも「なんじゃ、こりゃ?!」という思いが心に波紋を投じることは間違いないはず。で、HOPE YOU LIKE IT!