2009年10月4日日曜日
昭和洋楽パラダイスにて
2日の金曜日に乃木坂のバーなクラブで新しいパーティーを始めることはご案内した通りです。そして、その記念すべき1回目が雨模様の中、行われました。
タイトルが「昭和洋楽パラダイス」というように、基本はあくまで昭和の時代の洋楽をかけて、気軽な感じで楽しく飲んだり、おしゃべりしたりする場を作ろう、というものです。そういう感じの居酒屋とかバーとかは、すでに知り合いの店も含め、あちこちにあります。
ただ、違うのは、当然ですが、ぼくがDJをここではやる、ということで、他のメンバーも他ではそういうことしていません。ほかがどうあれ、ここでは自分の好きな昭和の洋楽をプレイしていい、ということなので、踊れない曲とか長い曲とかもアリ、なんです。サロンというか、ラウンジというか、呼び方はおまかせですが、とにかく、GRCとももちろんロンナイとも違うスタンスで音楽を紹介出来たらいいかな、という感じですね。
会場のSONORAは40人も入れば満員の小箱で、前からたま〜にDJしていました。今回DJ陣の一員に参加しているHIGO-VICIOUSやブルードレス・チームはここのいわば「レギュラー」なDJたちです。このパーティーのために特別に集まったのはぼくともうひとりオーバーエイジなIIDAくんですが、彼は80年代の、まさに「ツバキハウス」時代のロンナイでマストだったような曲をよく知っているベテランです。この日もBig CountryやThe Alarmなどの名曲をプレイしてフロアを湧かせていました。ぼく的にも凄く懐かしい感じでしたね。
で、ぼくはというと、DJがこの4人+ボスのマサミンがいて5人で回すので、ローテーションもちゃんとしてます。そんなにキツく時間で縛ることはありませんが、それでも5人を均等に分割するので、一人1回にだいたい30分ちょい、です。その2回回しだから、この日は、ぼくの1回目はだいたい12時過ぎから40分くらいで、その次が2時45分頃から同じくらいでした。
みんなの持ち味もまぁまぁ、初めてにしてはキチンと出ていたようだし、お客さんも予想外!にたくさん来てくれたし、フロアもバーも満員の盛況でした。個人的には、もう少し少ないくらいでいいかな、と思いましたけど、少ないとギャラも少ないので、痛し痒しですネ。ま、ギャラでどうのとかのパーティーじゃないんですけど。
ここでぼくのセットリストを紹介しますが、1回目は、先月末木曜日、原宿のSMOKEでの「LAST THURSDAY」とほぼ同じような感じでしたから、割愛します。ですので、2回目のプレイを記します。
オープニングはDerek & The Dominosで「Bellbottom Blues」。スロー&スムースな入り方です。その次にHumble Pieの『Smokin'』から「30Days in A Hole」、スティーブ・マリオットのシャウトとダウン・トゥ・アースなグルーブがゴキゲンです。そして、次にGraham BellのソロからベースのFIするイントロが徐々に盛り上げ感をあおるゴスペル・タッチのファンクなナンバー「Before You Can be A Man」。このサックスはメル・コリンズでドラムスのイアン・ウォレイスとともにKING CRIMSONに参加することになります。あの頃の名高いスタジオ・ミュージシャンでした。
もちろん、主人公のグラハム・ベルはサイコーで、この前にBELL+ARCというバンドを組んで、国内盤も出ていたはずです。このソロは国内未発売なんですよねぇ。残念です!素晴らしいソウル/ロック・シンガーです。ついでに言うと、この頃の無名(多分)のイギリスのソウル/ロック・シンガーで他にお気に入りなのが、Spooky Toothのマイク・ハリスン(彼のソロ「Smokestuck Lightnin'」はシブいけど聴き応え十分)、Pattooのマイク・パトゥー(すでに亡くなりましたね)とか。フランキー・ミラーも好きですが今の二人に較べると有名でしょう。ポール・ロジャースの後がま、なんて言われてました。
その後にはドノヴァンを売り出した敏腕プロデューサー、ミッキー・モストが売り込みに躍起になっていたというテリー・リードのデビュー・アルバムからシングル・カットもされた「Superlungs」。ぼくの国内盤は70年の春に出ていて解説が大森庸男サンです。その人についてはいつか機会があったらまた。GS時代から知っていた方です。ミュージシャンではなかったんですけどね。
それからお馴染みのDelaney & Bonnieの『Together」から「Comin' Home」でさらにアーシーに行き、ジャケが素敵なManfred Mannの名作「Pretty Flamingo」からパティ・ペイジの大ヒットで知られる「Tennessee Waltz」。アレンジがニューオリンズ風で、いかにもジャズ好きな彼ららしいアッパーなダンス・チューン。そこで、テンポと曲想が近いジョージー・フェイムの出世作の「Yeah Yeah」(写真割愛)。イギリスのモッド・ブームに貢献した?この甘いルックスのオルガン奏者/シンガーは彼のバンドBlueflamesを率いて60年代前半アイドル並みの人気者でした。このバンドのドラマーだったミッチ・ミッチェルが後にJimi Hendrix Experienceに参加したのも有名な話です。ぼくは、このジョージー・フェイムとThe Animalsにいたアラン・プライスが好きでした。それと、Zoot Money Big Roll Bandのリーダーのズート・マネーと、ほぼ同期のブライアン・オーガーも。
その後にJeff Beck Group初期の「Beck-Ola」から、エルヴィスのカバー、というよりもうリメイクですが、「All Shook Up」をガツンと行きました。この時期のジェフはバリバリのハード・ドライヴィン・ロックを専門にしていて、この曲でも「天才」と謳われた彼ならではのある意味トリッキーなギターワークを存分に聴かせてくれています。その後の「Blow By Blow」や「Wired」が一般には評価も知名度も高いけど、個人的にはこの時代の青臭さプンプンの彼が好きです。せいぜい「Orange」までかな。その後はフュージョンそのままですもんね。
そして2回目のクロージングはLed Zeppelinの「移民の歌」。コレってDJ的には本当はほかの曲、例えば「Heartbreaker」とかの方がイイのかもですが、レコードが見当たらなかったんです。でも、逆にお客さんにはこちらの方がよかったみたい。「おお!」なんて声が出てましたものね。
以上、簡単ですがぼくのセットリストの報告でした。また来月も第1金曜にやるんですが、同じような感じで選曲するかはまるで不明。もっと、ポップスとかもかけてみたいしね。ゆっくり飲んで音楽聴いていただけたら嬉しいです。マサミンのやってるユニットの女の子二人から、帰りがけに「オーヌキさん、今日、とってもよかったですぅ。全然聴いたことない曲でしたけど、なんかすっごく楽しかったです」とホメられてホイホイな自分でした。キミら音楽やってるだけあって、センスいいよ!
ちなみに映像はお馴染み?のアラン・プライスのバージョンの「I Put A Spell on You」。オリジナルはもちろん故スクリーミン・ジェイ・ホーキンスです。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿