2009年11月17日火曜日
Silence is Goldenが頭の中でグルグルと
レコファンで480円で購入した当時のシングル盤。安っ!解説もイイんですよね。
映画の「パイレーツ・ロック』のせいかどうか、ここんとこ、前にも増して60年代のヒット曲をよく聴いてます。そして、こないだのGroovy Rock Caravanでもそんな感じの曲ばかりをセレクトしてプレイしました。もちろん、フロア対応のダンス・ナンバーばかりではないので、アゲアゲで行くつもりもなかったんですが、お客さんは「温かく」対応してくれて、踊ってくれる人もいました。ありがとう。てゆーか、無理矢理踊らなくてもいいんですけどネ。
その時に一番最初に、つまりオープニングとしてかけたのがTHE TREMELOESの大ヒット「Silence Is Golden」でした。この曲は彼らの代表曲で、本国イギリスでもNo.1でしたが、日本では彼らのほかのどの曲よりも圧倒的に支持されたんです。
その理由は、ぼくが思うには、あの曲のセンスというかアレンジからサウンド、ボーカルまですべてが日本人好みだったからでしょう。切なく胸にキュンと来る曲が日本人は大好きですよね。最近はメロディーのよく分からないビート・オンリーなものも人気があるようですが、それでも、平均的にヒットしているのはメロディーが親しみやすく、キレイで少しかげりのあるものなんですね。
この曲は1967年の4月に発売され全英1位になり、アメリカでもトップ20入りしました。日本ではCBSソニーから発売され、瞬く間に大ヒットとなり、まさに67年を代表する洋楽ヒットとなりました。まぁ、その上にPROCOL HARUMの「青い影」というお化けみたいなチョーのつくメガヒット曲がありましたけど。
彼らのスタートは60年代初めで、その頃はメンバーも多少異なり、なにより、ブライアン・プールというシンガーがいて、バンドはそのバッキングを努めていました。所属先はストーンズで成功した名門DECCAで、イメージ的にバディ・ホリーを、というか、バディ・ホリー&ザ・クリケッツを意識したもので、サウンドは63年に出したTHE CONTOURSのヒットのカバー「Do You Love Me」が1位になったことにも示されているように、R&Bタイプのビート・バンドとして知られていたようです。
それが、66年に、ブライアンがソロに転向するためバンドを離脱したことから心機一転して独自の個性を持つバンドとして再出発することになったわけです。所属もCBSに変わり、キャット・スティーブンスが書いた「君と踊ろう」(Here Comes My Baby)がトップ5に入るヒットの後を受けて発売したこの曲が全英1位のゴールド・ディスクとなり、世界的な名声を獲得しました。
この曲はオリジナルではなく、アメリカの人気白人コーラス・グループ、FOUR SEASONSの64年のヒット曲「ラグ・ドール」のB面に収録されていたもの。それを、見事なアレンジで自分たちのモノにしてしまったんですから、単にカバーじゃん、では済まされないものがあるんですね。とにかく、終始ファルセット使いの見事な、美しいコーラス・ハーモニーとリバーブが微妙に効いた繊細なギターの響きが絶妙に絡み合い、全体が聴き手を包み込むような優しく温かな感覚で心にしみ込んできます。歌詞がシンプルで言葉数が少ないのも覚えやすい大きな要因かも。
昔から大好きな曲でしたが、今やほぼ毎日この曲のメロディーがぼくの頭の中でグルグルと、まるでループしてるように鳴り続けているという次第です。そういう時って誰にでもありますよね。ぼくは、そういうことがしょっちゅうあります。曲とかその時々でいろいろですが。ちなみに、こないだまでは近くの田園調布の銀杏並木をチャリで通るたびに、GSのザ・タイガースの「落ち葉の物語」がオルゴールのように鳴りまくりました。「長い、坂道の、落ち葉の丘に〜」ってジュリーの声が聴こえてくるんですから。幻聴じゃないっすよ。心の声?です。あの通りは、彼らがチョコのCMに出た時に使われた道なんですよね。そういう遠い記憶が呼び覚まされるんです。
日本では「一発屋」でしたが、イギリスではなんだかんだ、80年代くらいまで活動していたみたいです。詳しくはWIKIPEDIAとか参照してみて下さい。英語バージョンしかありませんけど。
というわけで、トレメローズの「サイレンス・イズ・ゴールデン」、サイコーです。
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